NIPPON BAUHAUS SOCIETY
デザインを生んだバウハウス
by 日本バウハウス協会

バウハウスは現代で言うと商品開発部門でした。

マルセル・ブロイヤー(©GQ_Magazine)

市場のニーズを知り、何が求められているかを明確にして新製品をつくり上げる。そのために全体像から検討してあらゆる視点で考えることで、新製品になるか、そして工業生産可能かを見届けます。ただ美しいではなく生活のデザインとして各自の生活にどのようなベネフィットを生むことが出来るのかにたどり着きます。

そして、そのコンセプト、アイデアを美しいデザインに仕上げ、工業生産の可能性を磨き上げます。バウハウスは現代社会のデザインをバウハウス自身の手でつくり上げたと言えます。デザインが生まれ、工業生産を実現し、現代の工業生産社会につながっています。 マルセル・ブロイヤーのスチールパイプ椅子は、自転車のハンドルから考えついたと言われています。鉄パイプなら様々なフォルムに変えることが可能です。そして軽量でコストも下げられます。従来の家具にはなかった新鮮なデザインになりました。現代でも、マルセル・ブロイヤーのスチールパイプ椅子は美しいデザインとして売られています。スチールパイプが椅子になるその発想力を高め続けていたのがバウハウスです。

城井廣邦(日本バウハウス協会専務理事)